「説く」と「解く」の違いや意味、
使い分けに迷ったことはありませんか?
ひらがな表記ではどちらも「とく」と読みますが、
使われ方は明確に違います。
今回は「解く」と「説く」の違いやそれぞれの意味を
例文を用いて分かりやすく解説していきます。
「説く」と「解く」の使い分けで悩んでいる方は
ぜひ参考にしてみてください。
「解く」と「説く」の違い
「問題や疑問、謎などを明らかにする」「結びつけられたものを離す」などの意味。
相手がよく理解できる様にしっかりと話して聞かせること。
「解く」という言葉は、主に2つの意味があります。
1つ目は、クイズや数学の問題など、考えなければいけないものを答えることです。たとえば、先生が出した難しい計算問題を「解く」という感じです。
2つ目は、何かが結ばれているのをほどくこと。たとえば、靴のひもが結ばれているのを「解く」という使い方です。
一方、「説く」という言葉は、人に何かをしっかりと説明することを意味します。
友達に難しいゲームのルールを説明する時や、なぜかを説明する時に使います。先生が授業で新しいことを教えてくれるのも、「説く」ということです。
要するに、「解く」は問題を解決したり物をほどいたりすること、「説く」は人に何かを説明すること、という違いがあります。
「解く」の「解」に含まれる意味
「解く」の「解」という漢字にはいくつかの意味があります。
1.分ける、分解する
物事を細かく分ける、あるいは解析するという意味です。複雑なものや困難な問題を細部に分けて理解しやすくするというニュアンスがあります。
2.解明する、解答する
問題や謎、疑問点などを明らかにする、答えを見つけ出すという意味です。数学の問題を解く、謎を解くなどの使い方があります。
3.ほどく、開放する
縛られているものや結ばれているものを解き放つという意味です。例えば、縄を解く、心のわだかまりを解くなどの表現に使われます。
4.解除する
制限や規制などを取り除くことです。例えば、禁止令を解く、呪いを解くなどの使い方があります。
5.理解する
何かを深く理解し、自分のものにするという意味でも使用されます。
これらの意味は、文脈によって使い分けられますが、基本的には「分ける」「ほどく」「明らかにする」という基本的な概念が共通しています。
「説く」の「説」に含まれる意味
「説」という漢字には、主に次のような意味があります。
1.説明する
何かを人に理解してもらうために、それについて詳しく説明すること。情報や考え方、理論などを明らかにし、人に伝えるという意味があります。
2.勧める、説得する
人に何かを行うよう勧めたり、ある考えに賛同するよう説得したりすること。自分の考えや提案を他人に受け入れてもらうように働きかけることを意味します。
3.解く、明かす
これは「解」と共通する意味があり、何か難しい問題や状況を分かりやすく説明して理解させることを意味する場合もあります。
このように「説く」の「説」という漢字には、「説明する」「解き明かす」という意味が含まれています。この文字は、主に人に何かを伝える、理解させるという行為に関連しています。
つまり、「説く」という行為は、何かを人に分かりやすく伝えたり、説明したりすることを指しているんですね。
例えば、先生が生徒に数学の公式を「説く」時は、その公式を生徒が理解できるように詳しく説明しているということになります。
「解く」と「説く」を使った例文
実際にどのような使い方がされているのか、例文を見ていきましょう。
「解く」の例文
・マジシャンは複雑に結ばれたロープをすぐに解いた。
・彼女はクロスワードパズルを解くのが大好きです。
・この謎を解く鍵は、手紙の中に隠されている。
・私たちは週末になると、家族でナゾトキゲームを解くのが習慣です。
「説く」の例文
・彼は友人に自分の新しいビジネスアイデアを熱心に説いている。
・彼女は小さな子どもたちに道徳の大切さをやさしく説いた。
・彼は会議でその計画の利点を詳しく説いた。
・環境活動家は市民にリサイクルの重要性を説いている。
まとめ
「解く」と「説く」の違いをまとめると、
「説く」=「道理や考えを人にわかるように話す」「何かを人に理解してもらうために説明する」
それぞれこのような意味があります。
要するに、「解く」は何かを分かる状態にする、または物理的にほどくこと、「説く」は何かを人に理解させるために説明すること、という意味ですね。
「説く」と「解く」の意味を理解することで、
漢字表記にする場合も使い分けに迷いがなくなりますね。